大阪商業大学商業史博物館のバーチャル書庫閲覧室です。

引札


概要

引札について

 
引札とは、商店が開店披露や大安売の時に、広告宣伝のために配った摺物である。
引札が本格的に普及するのは、19世紀初頭の文化文政期以降と言われる。
初期には口上の文章だけのものが多く、次第に多色刷りの絵入りのものが現れ、広告の文章も山東京伝、式亭三馬などの戯作者の筆になるものが出てくる。
明治に入って大阪では、正月引札といって、錦絵広告の伝統を汲む多色刷りの美しい引札が盛んに作られるが、これらは、単なる広告ではなく、配られた家庭では障子などに貼って、一種の装飾品として珍重された。
縦26.5㎝、横38.0㎝