大阪商業大学商業史博物館のバーチャル書庫閲覧室です。

商品切手


概要

現行の商品券と同じ性質があり、贈答用に使用された。
商店が発行する切手で、客が切手を持参すると、券面記載の金額分の商品が受け取れる。
商品切手の種類は、蒲鉾・饅頭・菓子・餅・錬羊羹・羊羹・豆腐・乾物・酒・寿司・生魚・肴・海魚・巻懸生蝋燭など日常的で、食料品が中心であった。
『守貞謾稿』によると、虎屋の饅頭切手の他に切手は発行していないと云うが、大手饅頭も饅頭切手を発行していた。顧客の希望もあって、券面金額も同一金額ばかりではなく、ここに紹介するように、銀5分と銭100文もある。
当初は同じ店でしか商品切手は通用しなかったが、徐々に広がり、加盟店のどの店でも通用するようになった。